金沢市「養サポ」事業 立案担当者のつぶやき④【誰が支援(助成)を受けられるか(2) 養育費に悩む親全てに可能性あり

2024年05月09日

前記事の冒頭で、養サポを利用できる方についての要件を列挙した。以下、一部省略等して再掲する。

(いずれもand要件)

1 市内に居住している、ひとり親 or 離婚を検討している親
2 18歳になった後最初の3月31日までの子を扶養する(扶養しようとしている)親
3 過去に養サポの助成を受けたことがない親

実際、支援を受けられる主体(親)の範囲については、最も議論があったところなのだが、結論を先取りしておくと、上記の赤字部分の要件については、文言に拘泥せずに、子の養育費確保に資すると考えられる方の案件であれば、広く利用できるようにする方針で考えている(内部要綱には所謂バスケット条項も設けられている)。

なので、「私は助成を受けられないのでは?」と思う場合であっても、遠慮なく金沢市子育て支援課までお問い合わせいただきたい。

ちなみに、金沢市養サポを含め、多くの自治体は、国の制度(養サポ事業を行う自治体に対する補助金)に依拠して制度設計しているのだが、国は、実施要綱の中で、助成対象となる者を、①離婚を考える父母、②ひとり親家庭の親、③離婚後においてこどもと別居している親、④寡婦とし、広めに捉えることを明確に打ち出している(※)。

さて、次回からしばらくの間、内部で議論があった赤字部分そのものではないのだが、「離婚を検討している親」について解説を試みたい。

というのも、この部分が非常に重要な意味を有しているばかりでなく、赤字部分を拡大「的に」解釈・適用していくための「手がかり」にもなると考えられるからである。

※ 2024年3月29日 子ども家庭庁支援局「離婚前後親支援事業実施要綱」「3 対象者」